『スプートニクの恋人』
- 渡辺晴子
- 2017年5月22日
- 読了時間: 1分
『スプートニクの恋人』
友人から貰い受け、初めて村上春樹を読みました。
今まで読んでいなかったことがもったいなかったと思うくらいに面白かったです。
この作品は18年前に発表されたものなので、ネットを検索すれば考察はたくさんありましたので、こういう物語である。と言ったような考察内容は記しませんが、
この作品からのイメージをポートレートという形で考察させていただきます。
ネット上の考察で誰も触れていなかった人物の名前について、
私の感じたことを記しておきます。
「ぼく」と「すみれ」と「ミュウ」
「あちら側」と「こちら側」
「ぼく」とは、
「理解というものは、常に誤解の総体に過ぎない』と語る、
「こちら側」にいる、この世界の観測者。
「すみれ」とは、
「あちら側」と「こちら側」のなかいまに生きる少女。
(すみれ色は昼と夜の狭間色)
「ミュウ」とは、
決定的に半分に引き裂かれた ’’すみれの17歳年上の女性’’
「黒い髪と、性欲と生理と排卵と、そしておそらくは生きるための意志のようなもの」を半分
「あちら側」に置き、
「こちら側」と合わせて二人いる。
( あちら側とこちら側とふたりのミュウで隠名をミューズ。
ミューズはギリシャ神話に登場する文芸’’音楽・詩歌・舞踏など”の女神。
また、ミュウを重ねて、mewmewは、猫の鳴き声とされている。)
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